月別アーカイブ: 2014年2月

筋膜性疼痛症候群に使う内服薬メモ2&Happy Rare Disease Day!

–サインバルタ(デュロキセチン塩酸塩,SNRI):これはセロトニン再取り込み阻害薬という抗うつ薬の一種。三環系の抗うつ薬よりも新しく開発され、その副作用も少ない。慢性疼痛疾患の患者にも適用があり、うつ病の治療だけでなく疼痛軽減に利用されるらしい。地元の心療内科に行って、正直に痛みのことを話してみたらこれが効くと思うといってもらった。日本では糖尿病性神経障害とうつ状態にのみ適応とのことだが、アメリカでは繊維筋痛症への適応がある。私がサイトをいろいろ調べた限りでは繊維筋痛症(以下FM)にきく薬が必ずしも筋筋膜性疼痛症候群(以下MPS)にきくわけではなく、逆もまた然りである。たとえば、非ステロイド系消炎鎮痛剤はMPSにはきくがFMには効かない。そういう経緯があってSNRIのサインバルタには懐疑的だったが、調べ直してみると慢性疼痛の治療に様々に応用されているらしく、まあまあ効果があるのかもしれないと思い始めた。しかし使ってみた感じはより症状が悪化した。どうも神経を興奮させる作用があるから、先日のカフェインと同じように中枢神経過敏を引き起こしてしまったのかもしれない。今日20mgを夕方服用したばかりなので長期的に服用すれば何か変わるのかもしれない。しかし薬についてググってみるとかなり薬をやめたときの離脱症状に苦しんでいる人が多いようだ。また減薬に消極的な医師も結構いるもよう。私は処方の際に離脱症状について一切説明がなかったし必然的に減薬のプランへの言及もなかった。つまり薬漬けのルートだ。したがって、これ以上服用を続けるのは好ましくないだろう。早い時点で気づいてよかった。
対して疼痛軽減効果もなかったし、どころかちょっと増したし、減薬のプランがないままこれ以上続けるのはよくない。そして次は、少なくとも繊維筋痛症を取り扱っている病院に行くべきだということがわかった。うつではないのだから服用量も違うかもしれないし、MPSについても知っているかもしれない。
FM、MPSは現代医学から見捨てられた病気といわれている。従来の検査方法で体に異常が出ないからだ。それでも患者は痛い。FMの疼痛レベルは、ひどい人だとガンの末期の痛みと同等といわれている。そういう痛みを抱えながら医者に「異常なし」といわれる苦しみは想像を絶する。私は中学生から自殺企図があり、今もしばしばそれは出る。それは私が精神障害だからではない。それは私が弱いからではない。うつ病だからではない。それは、朝も昼も晩も続く酷い疼痛のせいだ。もし私がうつだったとしても、それは痛みに起因している。うつだから痛い気がするのではない。痛みは私の想像上のものではない。ここにあるのだ。捻挫よりも腱鞘炎よりも緊張型頭痛よりも偏頭痛よりも深くてえぐるような痛みが常に私を苛み続ける。ベッドから起きるのが困難で、もし夕食を作れば風呂諦めなければならないくらいの痛みがいつもずくずくと首と頭を刺す。寝ても覚めてもそれは去って行ってくれない。友達からのメールも返せない。本も読めない。テレビも見れない。携帯もだめ。座っているのも立っているのもだめ。寝ているしかない。ひどい時はそういう痛みが何日か続く。そういう生活で明るく元気な精神でいられる人がいればお目にかかってみたいものだ。
FMMPSなどの認知度の低い疾患はもちろん、世の中には外から見えない病気や障がいを抱えた人がたくさんいる。そして今日は”難病の日” 。認知度の低い疾患やレアな疾患、難病の人たちのための日だ。難病の仲間たち、あとちょっとだけがんばろう!!

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昨日はサインバルタ疼痛を軽減しないって書いたんだけど一晩明けてみたら結構効いてきた。遅効性なのかもしれない。色々ググっていたらMPSでサインバルタ服用してる人がいた。一般的に抗うつ薬はいろいろな慢性疼痛にきくようだ。その他MPSの掲示板では抗てんかん薬を飲んでるひともいた。だからほんとうにきくのか確認と、離脱症状のリサーチが済んだ上で服用しようと思う。一日だけ20mgを服用しやめてみたが離脱症状はなし。しかし長期に渡って服用すれば辞めるのが辛くなるだろう。服用をできるだけ少量にし、医者に減薬のプランを聞いた上でのむのがベスト。医師が減薬に非協力的な場合病院を変えるか市販のカプセルを買って自主的に減薬するのがいいだろう。薬漬けは肝臓や腎臓に負担になるからしようはさいていげんにしたほうがいい。

(サインバルタがMPSの疼痛軽減に役立つかどうかの実験)
ちゃんと効果があるのか試したくて実験し始めた。まず昨日の晩(3/1)からのむのをやめた。離脱症状はなし。(離脱症状:薬をやめる際に出る副作用のこと。サインバルタの場合めまいや頭痛や脳が揺さぶられるような衝撃がすることがあるらしい。幸い一日しか服用しなかったのでそのような症状は出なかった。離脱症候群には適切に服用量を減らして行くことが肝要らしい。これは医師の仕事) 一昨日の夜(2/28/14)飲んだ時は疼痛軽減効果について懐疑的だった。正直気分がどうしようもなく落ち込んで、そちらの理由により飲んだといったほうが正しい。落ち込んだ出来事は斜頸の病院めぐり関係なのだがそれはあとで書くとして割愛する。とにかく飲んだ直後はむしろ痛みが増したがだんだんよくなっていった。NSAIDのイブに比べて効き目はマイルドな感じ。痛みスケール5-7/10。イブでは全く痛みがない時間があったがそれほどではない。しかし痛みスケール5-7/10というのは十分な効き目だ。あまり無理をしなければ起きて作業ができる。外出しても再起不能にならない。痛みで眠れないこともない。消炎鎮痛剤というのは頓服薬で長期に渡って飲むことを想定されていないから強い。安易に飲み続ければ身体を壊す。(慢性頭痛で痛み止めを飲み続けて痛風になってしまった人を知っている) SNRIのような抗うつ薬ももちろん副作用はある。しかしうつ病というのは慢性病でそれゆえ長期の服用が想定されているからあまり体にダメージを与えないよう作られている。(はず) そういう理由で疼痛抑制に三環系の抗鬱薬を求めていたが、この際SNRIでもききさえすればいい。抗鬱薬にはかわりない。それで本当に効果があるかどうか昨日から実験している。
今日(3/2)になってめきめきと疼痛レベルが7-9/10へ進んだ。買い物に行っただけでほとんどベッドから出られなかった。特に外出の後は、ほとんど我慢できない痛み、疼痛レベルMAXの10へ移行し(野球の硬球が当たったときくらいの痛み) 心身共に憔悴した。今日は寒く雨が降っていたからその影響の可能性もあるから明日まで実験を継続することにした。この疼痛の増加が天候によるものなのかサインバルタをやめたことによるものなのか見極めたい。

(3/3/14,実験2日目)
今日は天気が良かった。やはり天候の影響で昨日より活動した(サインバルタ入手のための精神科で3時間も待った!天気が良くて幸い。雨だったら再起不能でブログの更新もできなかっただろう) にも関わらず疼痛レベル6-8.5/10でぎりぎり9に乗ることなく外出を終えることができた。
個人的に作った疼痛スケールは0-10で、だいたい次のように規定している。

0:痛みが全くなく気分爽快。なんて素晴らしい日なんだ!
1:ちょっと疼くような痛みがあるけど気にならない
2:ちょっと不快だなあ。でも他のことをやってれば忘れる。
3:結構はっきりした痛み。ナイフで手を切ったときみたいな。日常の活動にほとんど支障がない。やりたいことがだいたいできる。就寝時間以外は横にならなくていい。
4:不快感が増してきた。すでにあざになってるところを押されるかんじ。
5:ごまかしようがない痛み。痛みで心拍数が上がるのがわかる。食事、勉強、掃除、買い出しなどは一通りできるがスポーツはできない。就寝時間以外に2-3時間程度横になる必要がある。
6:捻挫、ひどい緊張型頭痛偏頭痛くらい痛い。痛みでイライラする。だれか今すぐこの痛みをどっかにやってくれ!
7:痛みが酷くて気分にまで障がいをきたして感情が揺れ動く。起きている時間の半分から三分の二は布団。
8:この辺りから危険領域。痛みでイライラ、落ち込みが激しい。記憶力と集中力が極度に低下する。(今先の会話の内容を忘れる、知っているはずの単語を忘れる、口調がたどたどしくなる、今日何を食べたか何をしたかを忘れる) 中枢神経過敏も起こってきて光音匂いで痛みが増悪する。外の光、車の音が怖い。
9:ほとんど泣いている。痛くて一日ベッドから出られない。あらゆる光と音を遮断しなければ想像を絶する痛み。痛みで発作的に過食してしまう。絶望感で前が見えない。世の中すべて敵に見える。人に愛想をふりまけなくなり怒っているとおもわれる。ほとんど動けない。トイレにも決心しないと行けない。着替えられない。食事を作れない。ただぼーっと天井を仰ぐだけで一日が終わる。痛みで眠れない(どんなに疲れていようと) この状態が続くと便秘がおこる。
10:MAX。野球の硬球が当たったときあるいは麻酔なしで歯を削るような絶対に我慢できない痛み。頭が真っ白で何も考えられない。心拍数は急上昇して吐き気がする。不整脈もよく起こる。痛みが悪化するのでないたり興奮したりできない。緊張や不安も抱かないよう努力する。神に祈るしかない。誰か助けてくれ!!

昨日と比較すれば明らかに体調はよい。しかしサインバルタ服用時の疼痛スケール5-7/10に比べ、今日は夕方ごろ特に悪化しほとんど10まで進んだ。活動したとはいえ服用時に比べて明らかに痛みが強い。服用時とそうでないときの活動レベルを完全に同じにする実験も今後やらなければならないだろうが、この三日間の簡易実験でサインバルタの疼痛抑制効果がある程度証明されたとおもう。よって本日の夜から再び服用することにした。経過はまた追って書いていこうと思う。

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疼痛抑制に優秀なイブプロフェンの長期服用時のリスクを発見。主に腎臓にダメージがある模様。腎不全、心不全、肝機能障害をもつひと、利尿剤の服用者、高齢者はよりリスクが高い模様。

カフェインと慢性疼痛|過食と慢性疼痛

本日スタバのラテ220mlを摂取したところ、5分以内に疼痛レベルが上がった。前から薄々気づいていたが、カフェインは疼痛を悪化させるようだ。紅茶はほとんど感じたことがないがコーヒーはてきめんにきく。それが理由でブラックはほとんど飲まない。本能的に避けているようだ。

繊維筋痛症や筋筋膜性疼痛症候群などの慢性疼痛疾患は中枢神経過敏症である。これは脳や脊髄が炎症などによって過度に興奮し痛みの信号を通常より多く出してしまう状態のことだ。軟部組織の損傷が長期化したり、または脳の異常などでいくつかの神経回路が興奮状態に陥り、痛みの伝達物質を過剰に放散する。その結果患者は通常は痛みを感じないはずの刺激で痛みを感じたり、同じ刺激でもより多く痛みを感じたりする。これを痛みの閾値が下がった状態という。
痛みというのは本来生きていくのに欠かせないものでだからなのか、他の、臭いなどの刺激が長く続くと人間は慣れるのに、痛みはそうではなく、損傷が長期化するとむしろ悪化する。歯を麻酔なしで削ったときくらいの痛みを常に発するようになる。こうなるともはや生きるための痛みというより痛みに生きることを阻害されている状況だ。
中枢神経過敏症(central sensitization syndrome )の原因はさまざまだが、かかると主に、光や音や臭いや精神的興奮、緊張などによって痛みが増加する。また中枢神経を興奮させるカフェインもよくないようだ。繊維筋痛症の患者はカフェインの摂取を控えるよう勧めているサイトがいくつもある。私は自分の経験から筋筋膜性疼痛患者にもコーヒーの摂取量を減らすことを勧めたい。

追記:中枢神経過敏症という概念は日本ではまだあまり一般的ではないようなので気力と体力があれば英語でGoogleることを勧める。痛みでそれどこじゃないと思うけど、、、

(血糖と慢性疼痛)
私は元々甘党だが前から、痛みが酷くなると特に菓子やパンなどをなぜ発作的に欲しくなるのか、プラスそれらを食べた後しばらく(症状によって回復はまちまちだが数十秒から一時間の間)痛みが緩和されるのか疑問に思ってきた。痛みがひどいと過食症状が現れることは前にも書いたがずっと疑問だった。今回痛みにサインバルタがよく効いたのでその作用を調べてみると体内のセロトニンという快楽物質の濃度を高める作用があるとのことだった。そこでセロトニンがどのような活動をしているときに自然分泌されるかを調べてみた。するとバナナや炭水化物を食べると血糖値が上昇しそれに伴ってセロトニンが放出されるということだった。謎が解けた。無意識にセロトニンレベルを上げて疼痛を軽減させようとしていたわけだ。他に病名も知らないころ試していたのは、じわじわ泣くことだった。じわじわ泣くというのも重要で大泣きすると痛みが悪化するので感動して静かに涙を流す感じがよかった。ゆえにちょっとした事で泣けるようになった。
涙は食べ物ほど効かなかったがそれなりに痛みを軽減したので今後これらとセロトニンの関係についても調べていきたい。ちなみになぜ抗うつ薬のようなセロトニン濃度を上げる薬がFMやCMPなどの慢性疼痛に効くのかはっきりとはわかっていないが効くという報告が多々あるのでアメリカなどで疼痛疾患全般に適応があるとのこと。

見ることが許される性、許されない性、そして疾患を考える

考えがまとまり切らないし、あまり他でそういう研究やデータを聞いたことがないので書き散らしになっちゃうかもだけど、これまでの経験や観察から帰納的に性差別と慢性疾患(特に斜頸)について考えついたことを述べてみる。
この社会において、前提として、”頭が高い”という言葉でもわかるように、一般に目下のものが目上のものをまじまじと見るのは失礼とされている。また、他人をしっかり見ることも失礼とされているので、例えば電車など人が密集する空間においては、人は互いに目が合わないように気をつけている。これは男女ともいえることだが、街を歩いていれば、男性が比較的胸を張って周囲を見渡しながらまた睥睨しながら歩いているのに対し女性はうつむきがちに歩いているのが分かるだろう。これは電車などでもそうで、一般に男性は女性を見つめることを許され、女性は男性を見ることを許されていない。男性同士がどうなっているのかは知らないが、女性同士は私の経験からいくと目線があっても威嚇されたりすることはない。つまり女性が女性を見ることはこの社会においては問題にされない。なぜ私が、女性から男性への視線が社会規範を逸脱したものと考えるかは、もし私が男性の目を直視すれば、唸られたり、舌打ちされたり、攻撃的なボディランゲージで接近されたりといった威嚇をこれまでに数え切れないほどされてきたからである。私はこれについて語る女性にあったことがないが、少なくともこういう経験によって、私は電車、路上、ショッピングモール、海水浴場といった自宅とトイレ以外の全ての公共の場において常に男性を見ないように、注意を引かないようにする努力を強いられてきた。暴力を示唆するような威嚇をされたら誰だってこわいしそれを避ける努力をするようになるものである。
男性は常に女性を観察してよい。しかし逆は許されない。この社会に生きてきて、思春期に入ってほとんど最初に知ったことがこれである。これは大変息苦しく不自由な慣習で、せっかく外に出ても視線をいちいち気にしなければならないので楽しみも半減するというものだ。ビルのイルミネーションを楽しもうにも視線の先に男性がいたらできない。どのくらいの女性がこれを感じているかは知らないが、みんなうつむきがちに歩いているんだからこの慣習はわかっているのだろう。
言うまでもなくこういった慣習は有害だ。女性の自尊心を削るといういみでも有害だし、病気、特に斜頸の観点から見てもそうだ。
ググればたくさん写真が出てくるが斜頸というのは単に首が曲がる病気ではなく横に向く病気である。左の首が悪ければ顔は右を向く。酷いと90度近く廻って固定される。こういう首を持った私に降りかかるのは、悪態と脅しの嵐だ。女性からはされたことがないが反対の性からはよく受けた。だから私は必死に首を矯正した。いつも踏ん張って曲がらないように注意した。いつしかそれは習い性になって、自分の首がおかしいことに自分でも気づかなくなった。患部に痛みがなかったから長い間先天性疾患だとも気づかなかった。そうして私は筋筋膜性疼痛を発症した。終わることなく首の奥が痛み続け、その痛みは頭にも波及した。ただの痛みではない。光や音でさえ悪化し、何年もベッドから出られないようなすさまじい痛み。痛くて眠ることも風呂に入ることも外出することもできなかった。筋筋膜性疼痛症候群というのは一般にトリガーポイントブロックという注射で治療可能なはずである。それをしに上京もした。にも関わらず一向に回復しなかった。したとしても一時的なもので、日常生活ができるようにはならなかった。なぜかというと、第一にトリガーポイントの場所が脳幹の近くすぎて正しい位置に注射ができなかった。そして斜頸のせいで常に筋肉が圧迫されつづけトリガーポイントを形成し続けたからだ。斜頸を無理に矯正しているときだけ筋筋膜性疼痛が出ることに気づいたのはごく最近だ。つまり傍目から見たらまっすぐには見えても実際にはねじれていて、とてもストレートな状態ではなく、そのひずみがトリガーポイントとなって、私を夜も昼も10年以上にわたって苦しめ続けたわけだ。私の比較的がっちりした体型もあったのかもしれないが、斜頸を疑って病院に行っても、その”矯正”のせいで何度も何度も誤診されて苦しんだ。斜頸だという診断が降りず苦しんだ。ほとんど無意識下で、首まっすぐにしなければいけないという思い込みが強くあって、それを取り除くまでに非常に時間がかかった。力を抜いてみれば、私の首はほぼ真横を向き、倒れている。誰が見ても一発で変だと思う。私は四六時中力を入れていなければならない生活と疼痛から解放されて、見た目はひどいかもしれないが、とても安堵した。同時に、ここまで私の首を抑圧してきたものの要因のひとつに、”視線の社会規範”つまり”女性が男性を見ることは許されない”といったものがあることに気づいた。男性の人口が全人口の10%程度ならさほど気にせず素直に首が曲げられただろうが、人口の半分は男性だし、道を歩いているのは男性のほうが働きに出ていたりで多い。彼らの視線を避けるためには真下を見ているしかない。まっすぐに前を見ることはおろか、横を見たら確実に何か言われる。だから私は無理をしてでも首を”矯正”していた。そしてそれが結果として慢性疼痛疾患を引き起こした。
斜頸は珍しい病気だし大抵は幼児期に解決する。だから私みたいな経験をもつ女性はほとんどいないと思う。けれども、もし私の経験がだれかの助けに少しでもなればいいなと思う。

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Things NOT to tell spoonie/people

Since I was a child, I had such a hard time I must have go through by being told tough words. Verbal attack can hurt you as much as physical violence. Especially, for someone who’ve suffered from chronic disease which is not known by society, everyday is fight against not only illness but lack of understanding of society. A patient of disease which does not have society’s recognition can suffer from mental illness due to loneliness. So I listed below what you shold NOT to say people who claim they are in pain everyday.

Things NOT to tell spoonie( actual words and suggestions I’ve been told)
-a doctor is murderer. He does not cure patients. Instead, poisons them. You must not go to see a doctor. You must cure yourself.
-you’re sick cuz you’re too selfish, too strict, too inflexible.
-you’re sick cuz you have a problem.
-you’re sick cuz you’ve done wrong in past life.
-you’re sick cuz you’re wrong.
-you’re not sick.
-do not pretend to be sick to get attention.
-but the doctor said you’re fine(and he was wrong )
-you should do something else instead of being in bed
-you must get a job as soon as possible. You’re too dependent.
-do not use excuse of being sick
-you look fine
-you can eat. Fine. Then you’re fine.(sometimes I over eat due to aching. Sometimes I barely eat due to aching)
-you have to deal with it. It’s your fate. And do not disturb me by acting such a weak person. Just smile.
-you’re not the worst. There’re a lot of ppl who suffer from worse disease than you. There’re lots of ppl starving and dying. Think about them. Do not feel sorry for yourself.
-you’re crazy.
-do yoga. So pain will go away.( and it won’t )
-change your diet. So pain will vanish( and it still exists)

I do not need such a harsh words. I do not need your instruction/suggestion/opinion cuz I have more knowledge about illness than you, even than a doctor. Again and again, I’ve been googling to know what was going on, what causes aching 24/7. So instead of being such a****le telling me what I supposed to do, you can support me. I just need helping hand. You’re smiling next to me, taking care of me and that’s just enough for me. When I struggle, you say ” are you okey? Is there anything I can help you?”. This is perfect. I wish there was someone like it.
Healthy ppl, please do not judge me.pleas….

筋筋膜性疼痛に使用する薬メモ

筋筋膜性疼痛症候群は英語で、”Chronic myofascial pain” “myofascial pain syndrome” と表現される。トリガーポイントブロック注射や鍼やフィジカルセラピーが一般的な治療法だが自分の場合はトリガーポイント形成の位置が脳幹近くで注射ができず、鍼もリスクがあるため薬物療法はどんなものがあるか調べようと思った。明らかに斜頸によってトリガーポイントが形成され続けているので斜頸を治せばしつこく深く鋭く酷い痛みも治るだろうと思う。しかし手術までの期間あまりに痛みが酷いので麻薬でもなんでもいいから中枢過敏を抑制して疼痛を軽減する薬はないかとググっている。(中枢過敏症は多くの疼痛疾患で起こる中枢神経の過度な反応で、これが起こるとごくわずかな刺激が飛び上がるほど痛いものになったり、痛みが増幅したりする)
今のところペインクリニックでもらった筋弛緩剤は使いたくないので他の選択肢を見ていた。調べていると三環系の抗うつ薬がいいように思える。かつて繊維筋痛症友の会代表をつとめる橋本裕子さんの手記「そうまでして生きるわけ」を読んだ時、彼女はそれでかなりよくなったといっていた。

  
筋筋膜性疼痛症候群と繊維筋痛症はかなり症状が似ているところがあって、治療に使う薬もオーバーラップしている。要するにfmもcmpも中枢過敏症であることには変わらないのだから、それを抑制する薬を飲めばいいだけだ。すると抗うつ薬か非ステロイド系消炎鎮痛剤というのがどうも一般的なようだ。(欧米では) まず地元にmpsを知っている医者はいないから、うつ病のフリをして抗うつ薬をゲットするか、個人輸入か、上京するかの三択になりそうだ……

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-筋筋膜性疼痛症候群の治療に使われる薬:アミトリプチリン(ウィキ)、ドキセピンノルトリプチン(ウィキ)などの三環系抗鬱薬、Aleve(日本での市販はされていない。医師が処方するトリキサンと同じ薬らしい)、イブプロフェン系のAdvil(アメリカで市販。日本ではイブとして市販され、医師がブルフェンとして処方)、モートリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤。

Medications: Common drugs for MPS include nonsteroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs) such as Aleve (naproxen) or ibuprofen-based drugs like Advil and Motrin, and tricyclic antidepressants such as amitriptyline, doxepin, and nortriptyline

Fibromyalgia and Myofascial pain syndrome.

-中枢神経過敏症(mps、fm、etc)への治療にも抗鬱薬が使われるらしい

Treatments for chronic pain syndromes that involve central sensitization typically target the central nervous system or the inflammation that corresponds with central sensitization. These are antidepressants and anticonvulsant medications, and cognitive behavioral therapy. While usually not considered to target the central nervous system, regular mild aerobic exercise alters structures in the central nervous system and leads to reductions in the pain of many conditions that are mediated by central sensitization. As such, mild aerobic exercise is used to treat chronic pain syndromes marked by central sensitization. Non-steroidal anti-inflammatories are used for the inflammation associated with central sensitization.

中枢神経過敏症とは何か

-こちらには非ステロイド系消炎鎮痛剤を使うという表記

How is CMP treated?
Treatment options might include:

Physical therapy — A therapy program includes stretching, postural and strengthening exercises.
Medicine — Non-steroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs), such as ibuprofen and naproxen, might be used to help reduce pain.
Massage therapy — Therapeutic massage can loosen tight muscles and relieve cramping or spasms.
Injections — This involves injecting a pain medicine (local anesthetic) directly into the trigger points.
It is also important to address any factors — such as poor posture, workplace ergonomics, or mechanical problems — that might be contributing to CMP pain.

-ウィキでは抗鬱薬(SNRIs),リリカ(プレガバリン),筋弛緩剤を使うと表記(ただし要出典)

Three different types of drugs are used to treat myofascial pain: anti-depressants (primarily SNRIs), anticonvulsants such as pregabalin (Lyrica), and muscle relaxants such as Baclofen.

Wikipedia

この論文によればNSAID や筋弛緩剤がMPSにきくと証明はされていないらしい……わからなくなってきた……人によるのかも。

-live strong.comというサイトにも、MPS/CMPの治療に三環系の抗うつ薬を使うという表記

Antidepressants
Antidepressants may help to relieve myofascial pain syndrome, according to MayoClinic.com. Specifically, a doctor may prescribe a tricyclic antidepressant medication to ease symptoms. Tricyclic antidepressant include drugs such as, Elavil. Serious side effects of this medication include irregular heartbeat, chest pain, numbness or weakness, headache, confusion, hallucinations, restless muscle movements, skin rash or easy bruising, states Drugs.com. A patient experiencing serious side effects should immediately stop taking the medications and seek immediate medical treatment.

Drugs for CMP chronic myofascial pain

ーウィキによればノルトリプチリンという三環系抗うつ薬は、全般的な慢性疼痛の治療に使われるそう。その際は副作用を抑えるため寝る前一回10mgの服用から始めるそう。

For its off-label use for migraine and headache prophylaxis and treating chronic pain treatment is started at very low 10 mg once at night to minimize side-effects. The dose is then increased every two weeks if required to a maximum of 150 mg.

Nortriptyline

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繊維筋痛症の内服薬について

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ウィキによれば、三環系抗うつ薬はうつ病の治療の第一選択薬には、その強い副作用とオーバードーズ時の有毒性の高さからされないらしい。

Although it is rarely used as a first-line antidepressant nowadays due to its high degree of toxicity in overdose and generally poorer tolerability than the newer antidepressants such as the selective serotonin reuptake inhibitors (SSRIs) and serotonin-norepinephrine reuptake inhibitors (SNRIs).[6]

Amitriptyline

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(私の場合:10年以上筋膜性疼痛症候群に罹患)

-NSAID 系のスグナIB(成分:イブプロフェン150mg、無水カフェイン80mg、アリルイソプロピルアセチル尿素60mg/2錠,その他添加物|使用量:十五歳以上-一回二錠を一日三回まで、十五歳未満-服用不可|東和製薬株式会社)
イブA錠と成分は全く同じだが安い。アスピリン系の頭痛薬より筋筋膜性疼痛に効いた。初めは少なめから始めようと思って本日二月二十日の14:00頃1錠のみ、効き目が三十分後くらいから現れ、疼痛が目に見えて軽減。通常時の痛みを10とすると6-7に緩和。効き目が16時頃から減少し始め、五時半ごろまで緩やかに続く。その後6:00-11:00に最も効力を発揮し、疼痛が0-3へ。夜はこれまでにないほど眠れた。翌日の昼になっても痛みレベルがMAX10に比べ5-7。イブプロフェン75mgで半日以上の疼痛の軽減に成功した。多少の眠気と体のだるさ、関節の若干の痛み以外に副作用はなし。慢性疾患用の薬ではないので一週間以上続けて飲むことは好ましくないと思われる。週に二、三回くらいの服用が限度だろう。痛みに耐えられないときに頓服薬として飲むには、他の痛み止めよりも頭抜けてMPS(筋筋膜性疼痛)に効くようだ。
補足:中枢神経過敏の疼痛抑制によく効くのがイブプロフェンという成分のみなので、Advilなどのようなそれのみの薬の方がより副作用が少なく使用できると思われる。また、どんな薬も耐性ができてくるので、今後は一回目ほど効くことはないだろうと思われる。
私の身長など:157/50.5kg/女/

-痛みスケールの記録
2/20/2014
pm2:00 服用/痛みレベル10(0-10とする)
pm2:30 薬が効き始めた実感/8
3:00 若干の不快感や息苦しさ/5
4:00-5:00/7
5:00-8:00/4-6
8:00-9:00 かなり痛みがとれ、ぼんやりとしている/2-3
9:00-11:30 最も効き目が強い/0-1
11:30- 薬が切れ始める/5-6
2/21
-14:00/5-7
、、、この後22日まで痛み5-7をキープ

補足: 2:00-4:00の間痛みが半減し、5:00頃一度揺り返しがきて、その後6:00-11:00までほぼ痛みゼロが続いた。11:30を過ぎたあたりから痛みレベルが再び上がってきて5-6となる。服用している間外出はしていない。前半は痛みの再発を恐れいつも通りベッドにいた。後半は少し活動した。痛みが消失した時点でかなり感情の揺れ動きがあり、軽いパニック発作、落ち込みがあった。痛みの急激な喪失にかなり戸惑ったと思われる。将来に悲観的になったり、人への信頼感がなくなったりして憂鬱になった。たとえいい方の変化でも、急激に体調が変わるというのはかなり精神を不安定にするとわかった。なにより、薬が切れたときには再び今まで通りの痛みと共に生きなければならないという絶望感による落ち込みが大きかった。一度天国を知って地獄に戻る方が地獄にずっといるより辛い。次はどの位で耐性が形成されるのかを見て行きたい。

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–イブ(イブプロフェン75mg/錠,その他添加物):純粋なイブプロフェンのみのバージョンを発見。多分ツルハドラッグで入手。スグナと同様よくきいた。服用回数が多いようならこちらのほうが筋筋膜性疼痛にはベター。繊維筋痛症には効かないらしい。またリューマチ性関節炎の治療にも使うらしい。余談だがちょっと患っていた関節痛もこの薬でよくなった。一錠で2-3日疼痛が半減した。

“レイプカルチャー”とは何か?

警告ーこの記事は、フラッシュバックやパニック発作などを引き起こす可能性があります。

女性に対する性暴力についてはブログで何度も取り上げてきた。日々暴力に怯えて暮らさなければならない、女性の権利が著しく低いこの国の現状は酷いものだ。私たちは毎日暴力に晒され、搾取されつくしている。例えばウィキペディアによれば、強姦罪は、暴行や脅迫を伴っていたとしてもーーというか伴っていなければ罪を構成しないーー懲役3年以上、強制わいせつ罪は懲役六ヶ月以上10年以下の懲役であり、こちらも暴行や脅迫があったことが立証される必要があるとされる。国際的な見地からしてこれらの法定義と量刑はかなり時代遅れであると推察される。なぜなら性犯罪の全てがそのようなアグレッシブな形をとるわけではないからだ。まずトルコの刑法102条を見てみよう。第六章、”性の決定権への侵害” の項によれば、被害者の”性の決定権を侵害”した者は、禁固2年以上7年以下となり、罪を犯した相手の特性や現場の状況、加害者と被害者の力関係によって、罪が加重されてゆく。102条の3項においては、”もし、犯罪が、以下に述べる状況で行われた場合、それぞれの要素につき更に禁固一年半を課すーー(a)身体的又は精神的障がいにより抵抗が難しい者を標的にした場合、(b)職場での立場を過度に利用したものだった場合、(c)三等親又は親戚関係にあるものを標的にした場合、(d)2人以上の者が犯罪に関わった場合” 4項において、” 暴行を用いて犯行に及んだ者は、更に重犯の傷害罪において裁かれる” 5項において、” 犯行の末に被害者の身体又は精神の状態を悪化させた者は(障がいを負わせた者は) 禁固10年以上に処す。” また六項において” 犯行の末に被害者を死亡させた者は、最高刑である終身刑に処す” となっている。ここで見えてくるのは、トルコの刑法の性犯罪の扱いがこの国のそれとかなり違っていることだ。なにをもって”性の決定権の侵害”としているのかは書かれていないが、相手の望まない性的接触や言動(挿入まで伴わない)を指していると思われ、日本における”強制わいせつ罪” “準強制わいせつ罪” にあたりそうだ。両者とも親告罪であるが、しかし二国の刑法の大きな違いは、トルコにおいては罪の構成に暴力の行使を必要としないが、日本においては必須であることだ。この際、目撃者の証言や被害者の身体の傷が証拠として採用されるであろうことは想像に難くない。しかし、性犯罪が必ず暴行を伴い、見知らぬ者からの犯行であるというのは固定観念と偏見に満ちた前時代的な考え方であると、前にも記事で、1994年から10年間国連人権委員特別報告者を務めたクマラスワミ氏の言葉を引用して述べた。ここでもう一度確認してみよう。

伝統的な法制度においては、”「女性の意志に反して」”という言葉が含まれており、これは、”女性が打ち身やあざといった形で身体的な抵抗の証拠を提示することを要求し””医学的な証拠か目撃者による確証”が必ず必要だった……しかしながら、こういった強姦罪を訴えにくくする法律や刑事司法制度はこの1994年からの10年間で変わってきたと、クマラスワミ氏は言う。多くの国は、”正義の現代的な概念に適合するように強かん法を改正”し、”「女性の意志に反して」という言葉は(法律の条文から)取り除かれ、””抵抗を証明するため”に”身体的な傷や打ち身”を証拠として提出することは不要となり、過去の性の経歴、被害者がどのような人物と、どのくらいの人数と、どの位の期間交際していたか、は、証拠法で”証拠として採用でき”なくなり、性暴力を証明するために被害者の証言を裏付けする必要はなくなった。
TinyTim, 国際的な強かん罪をとりまく刑事司法制度の発展と、現代における定義および夫婦間の強かんについて, TinyTimの書庫

このように、厳しい制限つきの証拠法は、罪を訴えにくくし、また”性犯罪は必ず暴力を伴う” “合意がなければ被害者は全力で抵抗し身体に傷を負うはずだ” という”神話” に拍車をかけ、その型に当てはまらない被害者を法的救済からはじいてしまう。

また、両国の性犯罪に関する刑法で異なるところの二つ目は、子供(トルコでは15歳以下と規定)に対する性的虐待、性的略取についての言及である。トルコでは児童への性的虐待については、103条において1項をさいて規定している(加害者を親に限っていない) が、日本において、私が調べた限り、児童への性的虐待を個別に罰する条文は見受けられなかった。強制わいせつ罪、強かん罪の項においても、子供が被害者だった場合の量刑の加重はない。トルコの刑法103条1項では、” 15歳未満の者又は15歳以上だが性行為の意味を解さない者に対して性的虐待を行ったものは、禁固3年以上8年以下を処す”とされており、大人の性の決定権を侵害した場合よりも、量刑の上限、下限が共に一年引き上げられており、子供から性的に略取することをより重く受け止めているのが伺える。更に103条において、3項以下を見てみると、”(3) 虐待が、前科のある者、被害者の2親等か3親等の者、義父、保護者、教員、看護師、習い事などのトレーナー、その他児童の保護と調査を義務付けられた者や医療福祉関係の者による場合、又は公的機関の職員が権力を乱用したものだった場合、それぞれの要素につき一年半量刑を加重する” “(4) 犯行が十五歳未満のもの又は十五歳に達していても行為の意味を理解できない者に対して行われ、それが暴行、脅迫を伴っていた場合、更に禁固を一年半加重する” “(6) 犯行の末に被害者に身体的又は精神的障がいを負わせた者は、禁固15年以上に処す” ” (7) 犯行の末に被害者を死亡又は植物状態にさせた者は終身刑に処す” 103条の、児童への性的虐待の罪のこれらの項では、罪の成立に身体のどこかの部位又は物体を被害者に挿入していることは必須条件ではない。挿入行為においては、同条の2項において、” 身体の一部(ペニスとは規定されていない) 又は物体を被害者の身体に挿入し虐待した場合( 膣とは規定されていない) 加害者を禁固八年以上十五年以下に処す( 被害者の性別には言及されず、男女共に適用)” と定められている。(児童への性的虐待について定められた103条の詳細は以下参照)

ARTICLE 103-(1) Any person who abuses a child sexually is sentenced to imprisonment from three years to eight years.

Sexual molestation covers the following acts;

a) All kinds of sexual attempt against children who are under the age of fifteen or against those attained the age of fifteen but lack of ability to understand the legal consequences of such act,

b) Abuse of other children sexually by force, threat or fraud.

(2) In case of performance of sexual abuse by inserting an organ or instrument into a body, the offender is sentenced to imprisonment from eight years to fifteen years.
(3)In case of performance of sexual abuse by antecedents, second or third degree blood relations, step father, guardian, educator, trainer, nurse and other persons rendering health services and responsible from protection and observation of the child, or by undue influence based on public office, the punishment to be imposed according to the above subsections is increased by one half.
(4) In case of execution of sexual abuse against the children listed in paragraph (a) of first subsection by use of force or threat, the punishment to be imposed is increased by one half.
(5) The provisions relating to felonious injury are additionally applied in case the acts of force and violence cause severe injury to the person subject to sexual abuse.
(6) In case of deterioration of corporal and spiritual health of the victim as a result of offense, the offender is sentenced to imprisonment not less than fifteen years.
(7) In case the offense results with death or vegetal existence of the victim, the offender is punished with heavy life imprisonment

Criminal Code Law Nr. 5237 Passed On 26.09.2004 (Official Gazette No. 25611 dated 12.10.2004) .

ここで注目すべきは、被害者を女子に制限していないこと(これは大人への性犯罪を取り扱った102条においても同様) 、ペニス以外の身体の一部や物体の挿入でも罪を構成すること、挿入される場所を膣に限定していないこと( これらの適用範囲の広い規定も、成人に対する性犯罪の場合も同様)である。日本においては、性犯罪の中で最も重い量刑が課される強かん罪を構成するためには、様々の条件が必要である。①被害者が女性であること、および②ペニスの膣への挿入および③脅迫又は暴行を伴っていること、の三つが満たされなければ、同罪は成立しない。被害者が男性であった場合、ペニスのアナルや口への挿入、ペニス以外の身体の一部(指など) の、膣、アナル、口への挿入、物体の、膣、アナル、口への挿入は、被害者が男性だった場合はもちろん、女性でも強かん罪の適用とはならず、より軽罪の強制わいせつ罪の適用となる。
ここまでトルコの刑法と日本のそれを見比べてみて感じるのは、日本における性犯罪全般への罰の軽さ、児童への性的虐待の軽視、性犯罪の特性への理解不足、”強かん”の定義の極端な狭さである。強かん罪の成立がいつかは調べきれなかったが、判例が昭和20年代などかなり古いことを見ても、かなり前に成立し、その後大きな改正をしていない様子が見える。近代の人権観に適合しておらず、性犯罪を、”人間、人格、人道、人権、女性の権利” に対する罪としてではなく、”家の名誉、面子” を汚した罪と捉えているように見える。女性を人間とみなさず、”家の財産” として扱っているとすれば、このような量刑も納得がいく。しかし21世紀において、女性は”物” ではなく”人間” であり、家の財産でもない。奴隷でも、性奴隷でも、主体のない人形でも、トロフィーでもない、という認識が国際社会では一般的である。そろそろ旧態依然とした化石は捨てるべきだろう。また、”男性は性犯罪には遭わない” とばかりの法律も改正するべきだろう。男性の性被害は、この社会において置き去りにされていると思う。最近、それについて気になることが重なったので、次はそれについて論じることにする。
ここまで見てきた通り、日本の刑法では、男性に対する性犯罪を規定しているのは、強制わいせつ罪、準強制わいせつ罪だけである。暴行罪や傷害罪で裁かれることもあるかもしれないが、” 性の決定権の侵害””人道や人権に対する罪” で加害者を裁くことが肝要であると私は考える。なぜなら、性犯罪は通常の暴行罪とは違い、被害者に深い心の傷を負わせるからである。そればかりか、時に数年また数十年と被害者を苦しめることがある。ウィキペディアによれば、レイプを含む性犯罪は次のような影響を被害者に及ぼす。

Traumatic events such as rape and sexual assault have, aside from obvious physical traumas, profound long-term psychological effects on all victims including but not limited to children who are assault victims. These include: denial, helplessness, dislike of sex, anger, self-blame, anxiety, shame, nightmares, fear, depression, flashbacks, guilt, rationalization, mood-swings, numbness, promiscuity, loneliness, social anxiety, difficulty trusting oneself or others, difficulty concentrating. Family and friends experience emotional scarring including a strong desire for revenge, a desire to “fix’ the problem and/or move on, and a rationalization that “it wasn’t that bad”.[28]
Sexual assault, Wikipedia

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“被害者が子供でも大人でも、レイプや、レイプ未遂、望まない接触などの性犯罪に遭った被害者は、長期間にわたり、次のような精神的打撃を受ける。すなわち、無力感、セックスへの嫌悪感、怒り、不安、恥じる気持ち、恐怖、鬱状態、フラッシュバック、罪悪感をもつ、事件を正当化する(例、自分はレイプなどされていない、痴漢などされていない)、不安定な精神状態、自己否定、悪夢、孤独感、他人を信じられなくなる、集中力の低下、自責、社会への不安、ショック状態、セックス依存症などである。”

長期に渡り不安障害や摂食障害、鬱状態にさせることもよくある。また、被害者落ち度論が幅を利かせ、加害者を罰さない”レイプカルチャー” に染まった社会においては、加害者よりも被害者に自責の念を抱かせ、告訴を困難にし、被害者は事件後も、警察、検察官、裁判官、親、兄弟、友人、知人、医療関係者などから際限なく責められ(セカンドレイプ)、社会的に抹殺され、精神的に追い詰められる。被害者が男性であれ女性であれ痛みは同じ。このような人格と自尊心を粉々にされる犯罪は、誰の心にも深い傷を残す。男だから”耐えられる”訳ではない。私は電車で痴漢にあったとき、非常に不愉快で気分が悪かった。吐き気がした。ペニスを太腿に押し付けられて、その後3日間吐き気が続いて、二週間は風呂に入るたび苦しくなり、事件から6,7年経った今も忘れられない。これを書いている今も軽く涙ぐんでいる。性犯罪というのはそういうものだ。一生癒えない傷を遺す。魂を壊す。私は女だから男性サバイバーを代弁することはできない。しかし、私たちはたった一個しか染色体が違わない同じ人間だ。自分をじゅうりんされた怒りや悲しみは、男性被害者の方も持っているという予測は容易に成り立つ。最近それに関し、メディアで特に気になることがあった。まず、“めちゃx2イケてるッ!“という毎週土曜夜7:57-8:54放送のテレビのバラエティ番組でのコーナー、” めちゃギントン” で、罰ゲームと称して行われる、ギューギュートレインと呼ばれる” 男性がひしめく空間の中に、ゲームで負けた男性を放り込む” という行為についてである。明らかに問題だと思ったのは最近、ジャニーズ事務所という男性アイドルを扱う事務所に所属しているタレントが、そのゲームに参戦したときのことだった。彼らは罰ゲームの際に、”股間を掴まれた””尻の穴に指を入れられた” と言った。これは、”合意を得ない性的侵略”にあたる。日本の刑法では強制わいせつ罪、トルコのそれなら強かん罪にあたりうる行為である。(指の挿入の方) このような性犯罪が行われているにも関わらず、周りの人間はそれを笑い、茶化し、震える被害者に”敏感肌”などという揶揄を投げかけた。これはまさしく、レイプカルチャーの定義と合致する。(レイプカルチャー詳細については以下参照) つまり、

In a rape culture both men and women assume that sexual violence is a fact of life, inevitable as death or taxes.

.Transforming a Rape Culture via shakesville
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“レイプカルチャー”の社会においては、性暴力は問題にされず日常の一部として受け止められ、死や税金のように不可避のものだと考えられる。

しかしながら、神や生物学がこれを定めたのではない、と説明が続く。私たちが避けられないと受け止めていることのほとんどが、変えることができる価値観や姿勢なのである。
つまり、前述したような性犯罪が白昼堂々、誰にも咎められず行われるということは、”不可避”で”当たり前”で”仕方が無い”ことではなく、あくまでも流動的で変化可能な価値観の一つでしかなく、そういった価値観を説明するため、1970年代のアメリカのフェミニストが提唱した”レイプカルチャー”という概念は、今では広く(アメリカ)社会に浸透したものとなっている。この国もまた、”レイプカルチャー”に染まり切った社会であることは間違いがないし、確実にアメリカよりも酷い状況にある。その”レイプカルチャー”に蝕まれるのは女性だけではない。次に、更に男性への性犯罪の例をあげていく。ダウンタウンという芸人で、大物芸能人が司会をする歌番組でのこと。とある男性歌手が、”僕、浜田さんにおちんちんポーンされました”と軽い調子で発言した。つまり、”ペニスを触られた”の婉曲表現で、合意のない性的接触を示唆している。明らかに権力構造を利用してのものだから悪質である。日本では強制わいせつに認定されるかどうかも怪しいが、上司が部下に、権力者がそうでないものに、仕事を盾にとってセックスや類似の行為を迫ることは、より悪質な性犯罪/セクシュアルハラスメントとして多くの機関が定義づけている。

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“レイプカルチャー”とは”レイプするな、ではなく、レイプされるな、と教えられる社会”であると、Buzzfeedは主張する。つまり、加害者よりも被害者に責を負わす風潮のことだ。この他にも、アメリカのマガジン、BuzzFeedが、性犯罪への偏見、レイプ神話、固定観念などを取り扱った“What is rape culture?“で取り上げている、性犯罪への誤解をテーマにした記事が興味深かったので紹介する。

Rape culture is telling girls and women to be careful about what you wear, how you wear it, how you carry yourself, where you walk, when you walk there, with whom you walk, whom you trust, what you do, where you do it, with whom you do it, what you drink, how much you drink, whether you make eye contact, if you’re alone, if you’re with a stranger, if you’re in a group, if you’re in a group of strangers, if it’s dark, if the area is unfamiliar, if you’re carrying something, how you carry it, what kind of shoes you’re wearing in case you have to run, what kind of purse you carry, what jewelry you wear, what time it is, what street it is, what environment it is, how many people you sleep with, what kind of people you sleep with, who your friends are, to whom you give your number, who’s around when the delivery guy comes, to get an apartment where you can see who’s at the door before they can see you, to check before you open the door to the delivery guy, to own a dog or a dog-sound-making machine, to get a roommate, to take self-defense, to always be alert always pay attention always watch your back always be aware of your surroundings and never let your guard down for a moment lest you be sexually assaulted and if you are and didn’t follow all the rules it’s your fault.

Shakesville via buzzfeed

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“レイプカルチャー””レイプ文化” とは、女性に、着る物、服の着方、歩く場所、外出の時間帯、誰と出かけるか、誰を信じるか、やっていいことと悪いこと、どんな酒をどのくらい飲むか、男性と視線を合わすかどうか、を慎重に適切に判断することを強制し、同行者はいるか、信頼できない人と一緒か、周りは暗いのか、その場所をよく知っているかどうか、何か大きな荷物があるか、どんな宝飾品を身につけるか、出かけてもいい時間帯か、どんな種類の通りか、治安はいいか、に気をつけろといい、何人と寝たか、どんな男性と寝たか、どんな友人がいるのか、誰に携帯の番号をあげるか、宅配員の男が来たら周囲をよく確認したか、玄関に出る前に相手を確認できるような住まいに住んでいるか、についてよく注意しろといい、性犯罪に遭わないよう、いつ何時も背後に注意を払い、いつも周囲を警戒しろ、という。そしてもし性犯罪に遭っても、これらの規則を一つでも落としていたら、それはあなたが悪い、と女性に言う。これが、”レイプカルチャー”である。

加害者よりも被害者が、これほどまでに責められ、刑罰も軽く、起訴したときに、加害者の社会的ステータスよりも被害者のそれが下がる犯罪は、性犯罪特有のものである。加害者はしばしば、被害者への支配欲求を満たすため、性的な侵略行為やレイプを武器として使う。レイプはセックスではなく暴力なのだ。加害者が、被害者の人格を貶め、攻撃するためにセックスを武器として使う。性欲が有り余ってセクハラやレイプをするのではないコントロール欲求や歪んだ支配欲から犯行に至る。そして、その事実を認めないのが”レイプカルチャー”であり、私たちが生きている場所だ。”レイプカルチャー”の世界では、しばしば性犯罪にあうことが、被害者女性への”賞賛” となる。”魅力的な女”のみが性犯罪に遭うという偏見がある。また、”レイプというのは、暗い夜道、女性が一人で歩いていて、木陰から見知らぬ男が飛び出してきて襲われるものだ” というレイプの狭い定義が幅を利かせる社会でもある。実際に、もちろん、そういう状況で犯行が行われることもある。しかし、他の状況でも起こっているのだ。知人、友人、親兄弟や教師など、見知った相手から、自分の家で受けることもある。ウィキペディアによれば、アメリカにおいて、レイプの加害者が見知らぬ他人だったケースは、全体のたった26%で、残りが、友人知人が38%、現在又は元恋人が26%、その他の関係性の知り合いが7%となっている。レイプ被害は、他人からより、恋人や友人からがはるかに多い。このようなデータを見たとき、” レイプは暗闇の中で、見知らぬ他人からいきなりされるもの” という狭い定義づけは、その他の状況で起こった事件を不問に付してしまうという問題が浮き彫りになる。性犯罪というのは非常に可視化が難しい犯罪である。ゆえに、今後、さらなる性犯罪関連法の改正、加害者更生プログラムの充実などと共に、可視化にあたっていくことが望まれると思う。

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リンク

筋筋膜性疼痛症候群関係
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会:筋筋膜性疼痛症候群やトリガーポイントについての情報の一番まとまった(と個人的には思っている) サイト。トリガーポイントブロックという筋筋膜性疼痛に効く注射(針はそんなに太くないので思ったほど痛くないよ!) を取り扱っている医療機関や、トリガーポイント鍼療法を行う鍼灸院の情報もあります。(筋筋膜性疼痛を引き起こすトリガーポイントの除去には、基本的に鍼/針治療が有効。トリガーポイントブロックは、局所麻酔などを注入することが多いですが、最近麻酔薬を入れずただ針を刺すだけでも効果があるという研究もあり、麻酔薬などを注入しない麻酔科医/整形外科医もいるそう。

トリガーポイント研究会
トリガーポイント療法を専門的に勉強している鍼灸師連盟。治療院の情報もある。

筋筋膜性疼痛症候群(MPS/CMP)とはなにか:日本語の詳しいサイトがあまりない筋筋膜性疼痛症候群の英語のサイトなどを親切に日本語訳してくれているサイト。

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レイプ/性暴力サバイバーのための情報提供サイト
RC-NET/レイプクライシスネットワーク